平成20年の建築基準法の改正により、
外装仕上げ等におけるタイル、モルタル等、石貼り等(乾式工法によるものを除く)の
劣化及び損傷の状況の調査が義務化されました。
打診以外の調査方法として、
足場の設置が不要、建物を傷つけない、非接触で行える
サーモグラフィーカメラを使った赤外線調査が注目されています。
本記事では、赤外線調査の概要や特長、注意点についてご紹介します。
サーモグラフィーカメラによる赤外線調査の概要 |
外壁が剥離して浮きがある部分と浮きがない部分には温度差が生じるため、
外壁の表面温度を測定することで浮きを発見することができます。
日光を浴びて外気温が高い昼間には、浮きがある部分は正常部より高温になります。
外気温が低くなる夜間には、浮きがある部分は正常部より低温になります。
赤外線調査の特長 |
打診調査と比較すると、以下のような特長があります。
足場を組む必要が無いため、時間とコストが削減できる
広い面積を短時間で調査できるため、時間の削減に繋がる
非接触で離れた安全な場所から調査ができる
異常箇所を熱画像や数値で示すことが可能
赤外線調査の注意点 |
サーモグラフィーカメラによる赤外線を行う際には、以下の点に気を付ける必要があります。
天候や気温等の自然現象による影響を受ける
壁面とカメラの距離、仕上げ材の材料・形状・色調及び下地材の影響を受ける
壁面とカメラの間に障害物があると調査ができない
建物室内の冷暖房機器または屋外機の発熱等の影響を受ける
さらに詳しい情報は、以下国土交通省のHPをご確認ください。
参考文献
国土交通省 :定期報告制度における外壁のタイル等の調査について
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/jutakukentiku_house_tk_000161.html