車の中は熱中症のリスクが高まります。
走行中はもちろん、車内で休むのも危険です。
日なたに置かれた車の中ではエアコンをつけていても、温度が下がりきらず、熱中症の危険が高まります。
車は、多くの部分が鉄でできているため、日光で熱せられると車内温度が簡単に上昇します。
また、ガラスから差し込む直射日光や、それらによって熱せられた内装から伝わる熱で、
気づかないうちに身体が熱せられます。
さらに、エアコンを付けると空気が乾燥してしまうため、
気づかないうちに脱水症状を引き起こしてしまうことがあります。
乗車中は、喉が渇いていなくても、こまめに水分補給するよう心がけましょう。
また、屋外での作業中に熱中症の症状が現れた際、体調が悪くなったからといって、
車内でエアコンをつけて休むのは危険です。
前述のとおり、日光で熱せられた車の中は、温度が下がりにくく、知らず知らずのうちに体が熱せられます。
熱中症の症状が出た場合は、できるだけ日光を浴びない涼しい屋内などで休憩するように心掛けましょう。
厚生労働省が発表している働く人の今すぐ使える熱中症ガイドでも、
現場で作業員が倒れたときのあやまった行動として、
「クーラーをかけた車内で、ひとりで休ませた結果、意識不明・心肺停止になった」例が挙げられています。
熱中症の疑いがある場合は、ひとりで休ませない・車内で休ませないようにすることが大切です。
参考文献
厚生労働省:中小企業の事業主、安全・衛生管理担当者・現場作業者向け 働く人の今すぐ使える熱中症ガイド
https://neccyusho.mhlw.go.jp/download/