放射温度計における測定対象物までの距離(D:Distance)と
測定範囲の直径(S:Spot size)の比のことをD:S比といいます。
測定対象物までの距離が遠くなるほど測定範囲は大きくなります。
製品ごとにD:S比が決まっており、上図のようにD:S=60:1の放射温度計の測定範囲は、
距離が1.5m離れると直径2.5cmの円の範囲、距離が3m離れると直径5cmの円の範囲となります。
対象物との距離が2倍に伸びた場合は、測定範囲も2倍になります。
しかし、測定距離が1.5mより短い距離で測定した場合でも、測定範囲は最小測定範囲の2.5cmです。
最小測定範囲よりも測定範囲が小さくなることはありません。
(参考:A&D電子計測機器公式ブログ『放射温度計の最小測定範囲(サイズ)の制限』
https://blog.aandd.co.jp/sp/ad-5635/saisyousokuteihanni )
![視野欠け-1](https://blog.aandd.co.jp/hs-fs/hubfs/%E8%A6%96%E9%87%8E%E6%AC%A0%E3%81%91-1.png?width=271&height=232&name=%E8%A6%96%E9%87%8E%E6%AC%A0%E3%81%91-1.png)
測定範囲よりも測定対象物が小さい場合、
正確な温度測定ができません。
測定対象物の周囲を含めて測定(視野欠け)をしてしまうためです。
そのため、放射温度計の測定範囲が
測定対象物よりも小さくなるように温度測定を行う必要があります。
D:S比が高くなると、長距離でも測定範囲が小さくなるため、長距離の測定が容易になります。
エー・アンド・デイでは、D:S比が1:1の製品から100:1の製品まで取り扱っております。
![放射温度計の 製品ページはこちら](https://no-cache.hubspot.com/cta/default/3931172/a7dd78a7-a51d-44d3-8d7d-26bc8fbe4fc0.png)