サーモグラフィーカメラはどこで使用されているのか?
サーモグラフィーカメラは、様々な現場で使用されています。
本記事では、以下の7つの用途についてご紹介します。
▼ ①電気設備点検
▼ ②建築・住宅診断
▼ ③HVACシステム(空調設備)点検
▼ ④工場設備管理
▼ ⑤自動車製造・整備
▼ ⑥学校・教育
▼ ⑦第一次産業(農業・畜産)
配電盤などの電気設備点検に使用されます。
ケーブルの緩みや端子の劣化など問題が発生している場合、異常発熱を引き起こすことがあります。
劣化が進行すると故障や断線、破損に繋がり、
最悪の場合は、ショートや焼損、さらには発火し、火災に繋がる危険性があります。
こういった機能喪失や災害を防ぐために、サーモグラフィーカメラにて点検を行うことが推奨されています。
電力会社による送電線の点検にも使用されています。
正常に通電しているか、また、過負荷によって起こる異常発熱や断線箇所の発見が可能です。
屋内では、雨漏りや空気漏れ診断、床暖房の検査、サッシ・窓ガラスの気密性の確認などに使用されます。
雨漏りしている箇所は雨水の影響で温度が低くなるため、サーモグラフィーカメラにて検出できます。
また、リフォーム時に断熱材や住宅の柱・筋交いが壁の中のどこにあるかの確認に役立ちます。
断熱材がきちんと機能しているかの確認も可能です。
屋外では、外壁診断やヒートロスの検査、防水塗装の浮きの発見などに使用されます。
外壁診断の方法は、こちらの記事(A&D電子計測機器公式ブログ『サーモグラフィーカメラによる外壁診断』)
をご覧ください。
空調設備の故障箇所を特定するのにもサーモグラフィカメラは有効です。
冷暖房システムが均等に機能しているか、
特定の部分でエネルギー損失が起きていないかなどを検出でき、空調の効率性を高めるのに役立ちます。
配管やダクトはもちろん、床暖房の不具合も確認できます。
配管や金型、石油タンク、モーター、プラント、パイプなど工場の設備に
異常発熱が無いか点検・診断の際に役立ちます。
エンジンの失火確認やタイヤホイールやブレーキなど部品の不良箇所の確認に使われます。
また、車体を塗装する際の温度管理にも使用されます。
小学校や中学校で、金属の温まり方や緑のカーテンの効果実測などの理科実験に使用された例もあります。
専門学校や大学では、生物の体表面温度を測定したり、工学研究での実験測定に使用されます。
農作物の表面温度データを蓄積することで、高温障害の発生傾向との関連性の調査に使われることがあります。
葉の表面温度を測定し、蒸散との関係性や光合成の状態の監視を行うこともできます。
畜産市場では、牛や豚などの体表面温度の変化を可視化することで、病気の早期発見に利用されています。
また、暑熱対策やストレス評価、分娩期予測などにも利用されています。
A&Dの コンパクトサーマルカメラAD-5637 は、様々な用途に対応できます。