温度を見える化するサーモグラフィーカメラ
サーモグラフィーカメラは、物質の表面から放射される赤外線エネルギー量を検出し、
そのエネルギー量から物質の表面温度を測定し、温度分布を表した画像や映像を表示する機器です。
主に次の3つの特長があります。
▼ ①広範囲の測定
▼ ②非接触での測定
▼ ③視界が悪い環境でも測定可能
▼【注意点】
他の温度計と異なり、サーモグラフィーカメラは広い範囲の温度分布を一画面で確認することができます。
周りの温度も一緒に確認できるため、相対的に比較することができます。
危険物や高温の物体、移動する物体の温度検査などで役に立ちます。
食品や薬品、化学製品などの温度を衛生的かつ安全に測定することができます。
サーモグラフィーカメラは光ではなく、遠赤外線を利用して温度情報を可視化するため、
暗い場所でも温度測定が可能です。
サーモグラフィーカメラを使って正しく温度測定をするには、いくつかの注意点があります。
・放射率の設定が必要 (参考:A&D電子計測機器公式ブログ『放射率とは』)
物質によって放射率が異なるため、測定する物質に合わせた設定が必要になります。
また、材質や表面の状態によっても影響を受けます。
・表面温度しか測定できない
物質の表面から放射される赤外線を検出し、温度測定を行うため、内部の温度は測定ができません。
※人の体温を測ることはできません。
・ガラス越しの温度測定は不可
(参考:A&D電子計測機器公式ブログ『放射温度計による水・ガラス越しの温度の測定』)
サーモグラフィカメラでは物質の手前にあるガラスの温度を測定してしまうため、
ガラス越しの物質の温度は測定できません。
・周りの環境に左右される
温度測定の結果は、対象との距離や周囲の温度、角度など様々な要因から影響を受けます。
測定距離や周囲温度の設定をしたり、真正面から測定したりすると
影響を最小限に抑えて測定することが可能です。
A&Dの コンパクトサーマルカメラAD-5637 は
対象との距離や周囲温度の設定ができるため、正確な温度測定が可能です。