HACCPの導入・運用は、食品事業者の義務となっております。
もちろん、食品の販売を行うスーパーマーケットもその対象となります。
「スーパーマーケットにおけるHACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書」
の中の項目の1つに売場及び陳列の管理があります。
中でも、ショーケース内の温度管理は重要になってきます。
食品の品目によって冷蔵・冷凍での適切な管理温度は異なります。
また、食品衛生法上の基準より低い温度で管理が必要な食品もあるため、
商品に合わせて表示されている保存温度で保管しましょう。
下図は手引書内での管理推奨温度の一覧です。できる限り推奨温度での保管を行いましょう。
ショーケースはエアーカーテンにより、外気とケース内を遮断して温度管理を行っています。
しかしエアーカーテンの吹出口や吸込口に商品や商品ラベル等があると、
エアーカーテンが十分に機能せず、冷却に支障が出てしまう場合があります。
適切な温度で管理されていないと商品の品質劣化につながり、廃棄せざるを得なくなることもあります。
吹出口と吸込口の確認、容量とロードライン(積荷限界線)を守った陳列を行い、
適切な温度に保つことが重要です。
また、食品の中には常温品もありますが、常温だからといって温度管理が不要なわけではありません。
常温(5~30℃)の基準を守りつつ、少なくとも長期間直射日光にさらさないようにしましょう。
基準に基づいた温度管理ができているかの確認には、組込み型温度計が便利です。
AD-5656SLはソーラー電池を使用しているため、経済的で環境にやさしい設計です。
AD-5656Aは現在の測定温度と、最高・最低温度を同時に表示することができ、管理が簡単です。
参考文献
一般社団法人全国スーパーマーケット協会:
「スーパーマーケットにおけるHACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書」
http://www.super.or.jp/wp-content/uploads/2021/09/NSAJ-HACCP1.pdf