熱中症は、高温・高湿度の環境下に晒された際に、
体温を平熱に保つために汗をかき、
体内の水分や塩分(ナトリウム)の減少や血液の流れが滞るなどして、
体温が上昇して重要な臓器にさまざまな症状が起こる障害の総称です。
日本救急医学会では2000年以降、熱中症の重症度による分類を導入しました。(下表参考)
Ⅰ度(現場での応急処置で対応できる軽症)
Ⅱ度(病院への搬送を必要とする中等症)
Ⅲ度(入院して集中治療の必要性のある重症)
Ⅰ度の場合は、涼しい環境へ避難させ、衣服を緩めたり、体を冷やすことが大切です。
少しでも意識がはっきりしない場合やⅠ度の症状が改善されない場合には、
Ⅱ度以上と判断し即座に病院へ搬送する必要があります。
熱中症を上表のようにⅠ度(軽症)・Ⅱ度(中等症)・Ⅲ度(重症)に分類することで、
重症化の予防と早期発見、応急処置の開始に役立ちます。
参考文献
日本生気象学会:日常生活における熱中症予防,平成28年5月6日
有賀徹:熱中症の対処法 熱中症の予防に関するシンポジウム(国連大学)/主催 環境省,2008
環境省:熱中症環境保健マニュアル2022
https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/manual/heatillness_manual_full.pdf